01.営業拡大、協同受注

事例01-01:「JASMIN」を表に出して「協同受注」に成功

某A社から高炉のシステムの盤込み案件の引き合いがきた。(株)オーネストは早速アイベステクノ(株)に盤の見積依頼を出したところ、アイベステクノ(株)からも同じ案件のソフトの見積依頼が(株)オーネストにきた。要は、客先が同じ案件をアイベステクノ(株)と(株)オーネストに競合引き合いを出していたことが分かった。

アイベステクノ(株)と(株)オーネストが帯同して某A社の発注担当の幹部の方にお会いし、「我々はJASMINという組織で仲間である」ことを強調した。

発注は地元に近いアイベステクノ(株)にしていただき、(株)オーネストはアイベステクノ(株)からの発注で対応したいということを申し入れ、了解していただいた。

その後、形式上他社との競合があったが結果としてアイベステクノ(株)がこの案件を受注し、(株)オーネストはアイベステクノ(株)からの発注でソフト設計を行った。この事例は無意味な競合を避け、JASMINという名前を堂々と前面に出し、受注に成功した事例である。

事例01-02:協同受注により、無意味なコスト競合が避けられ、一括受注で客先からも喜ばれた

某B社の案件はこれまで同じオーダーを(株)オーネスト、アイベステクノ(株)ともに単独で受注活動を行っており、(株)オーネストはSCADAを、アイベステクノ(株)はハードとPLCソフトをお互いに受注し現場で試運転を行うことが多数あった。

今回は、アイベステクノ(株)がハード作成・ソフト設計ともに一括受注し、アイベステクノ(株)がハードを担当、(株)オーネストにソフト設計をお願いした。客先担当にも一括発注により責任範囲・打ち合わせ工数削減等のメリットがあると評価をいただいた。

これまでアイベステクノ(株)では某B社向けでは他社との競合により大変安価での受注となる場合があった、今後(株)オーネストと協力し受注活動を行うことで、競合他社には無い総合力をアピールし受注に繋げていきたい。

02.プロジェクト対応技術力の拡大

事例02-01:従来であれば対応できなかった案件が対応できた

京都EIC(株)では、国内外の硝子溶融設備向けに計装システムを「Glass Brain」のブランド名で納入しています。

最近の「Glass Brain」は、納入地の国内外を問わず三菱電機(株)もしくはオムロン(株)のPLC計装をベースとし、HMIには「S-System」を使用したシステムとなっております。しかしながら、本案件では需要先からシーメンス製PLC計装システムの「PCS7」の使用を強く要望されました。

京都EIC(株)ではシーメンスPLCについて、セミナー等の受講経験は有るものの実ジョブでの使用経験が無いため、当初は前述の国産メーカーPLCでの対応を希望致しましたが、ユーザー要求も強く、シーメンス「PCS7」による「Glass Brain」の開発を行う決断を致しました。ただし、この決断は、当時発足直後であったJASMINに於いてシーメンスPCS7の認定SIである(株)オーネストのご協力を得られた事に依るものでした。

また、PCS7の購入においても(株)オーネストから安価にて提供して頂けました。

開発期間中は、(株)オーネストの経験豊富なエンジニアの方から、システムのセットアップをはじめ国内での客先立会までご指導を頂きましたお陰で、全く問題なくシーメンスPCS7版「Glass Brain」をフィリピンの需要先に納入する事が出来、また、京都EIC(株)としてもシーメンスPCS7の開発を経験する事が出来ました。

本件は、経験豊富なJASMIN会員の協力により、未経験なターゲットにも挑戦出来る事が明らかとなった案件であると思っております。

事例02-02:盤込み案件が受注できるようになった

従来(株)オーネストはソフト中心であり、パネルを含んだ案件については、ほとんど失注していた。その理由は、パネルメーカーが固定せず、適正な見積もりを得られず、技術的提案力や価格的にも負ける要素があり、且つ(株)オーネストが「パネルを調達できること」についての信用性がまったくなかった。

JASMINが発足し、アイベステクノ(株)という有力なパネルメーカーの方々と知り合い、その価格も協力していただき、従来(株)オーネストが受注できなかった盤込み案件が次々と受注できるようになった。

アイベステクノ(株)は、価格協力度も勝ることながら非常にJASMINとしての仲間意識を持っていただき、(株)オーネストの受注マインドによく協力していただいており、設計製作能力・工程管理能力も非常にしっかりしているため、客先も安心して(株)オーネストに盤込み案件の引き合いを出し、発注してくれるようになっている。

なお、客先もアイベステクノ(株)が優秀なメンバーであることを充分理解しており、システムと盤を分離発注ということをしたくないというマインドが満足でき、現在盤込み発注が当然のように(株)オーネストに舞い込んできている状態である。

事例02-03:JASMIN他社の経験技術ノウハウの提供を受けて対応技術力が拡大した

本案件は、某C社からの引き合いで、安川電機製PLC(GL60S2)を三菱Qシリーズに置き換えがメインの案件であった。

アイベステクノ(株)ではGL60シリーズの置き換え実績は有るものの経験回数は少なく、その都度案件を担当した者が置き換えており手順書等が無かった。

(株)オーネストはGL60シリーズの置き換えの経験が豊富に有り、命令置換仕様書を作成されていた。今回の案件ではソフトの置き換えとともに、安川PLC命令置換仕様書により、置き換えの注意点をアイベステクノ(株)の社員にご指導頂きました。今後のGL60シリーズ置き換え案件引き合い時に、今回の経験を有効活用させて頂きます。

また、客先調査・I/Oチェック・試運転等、現地作業をアイベステクノ(株)が行うことで、アイベステクノ(株)の地域性も生かすことができ客先に御満足頂いた。

事例02-04:従来対応できなかった領域案件の対応力が拡大した

某D社向け制御装置SIEMENS製PLC選定及びデータベース ソフト制作という見積内容で今回の案件は、(株)関東エルエンジニアリングでは見積対応も困難な、SIEMENS製PLCの案件でした。そこで、(株)オーネストへ、機器選定、質疑応答書作成、見積積算の対応を依頼させて頂きました。(株)オーネストは、SIEMENS製PLCの細かい仕様に精通されており、お客様からの指定よりも安いPLC構成にてご提案することができました。また、SIMATIC WinCC SCADAの受講修了書の提出が必要となった際にも、早急に対応して頂き助かりました。

今回は受注には至りませんでしたが、今後、SIEMENS案件の引き合いの際は、(株)オーネストのお力を拝借し、自信を持って営業活動をして参りたいと思います。

03.従来なら対応できなかった大型案件の受注

事例03-01:「JASMIN」の総合力で大型プロジェクトの受注に成功

本案件は、従来某E社がDCSリプレイス案件に使っておられた某F社との激烈な競争の結果、受注した案件である。
FCSが19本という大規模なプラントのリプレイスの案件である。
某F社は客先の某E社に既に多数の実績があり、本社調達部門とも強いパイプを持っていた。
某E社が某F社以外の代替メーカーを探したところ、(株)オーネストに白羽の矢が立ったものである。
(株)オーネストは某E社以外のDCSの構築実績はあるものの、某E社への参入は初めてであった。
この案件規模は、ソフトだけで億単位の受注である。
結果的に(株)オーネストが受注に成功した。

コスト及び技術において、(株)オーネストは特に問題ないという評価を現場サイドでいただいた。
最後の難関は某E社の本社調達部門である。
当然某E社の調達部門は(株)オーネストに対し、厳しい査定を入れてきた。
最後に大きなポイントとして示されたのは、「(株)オーネストとしてマンパワーが大丈夫であるか」ということであった。
ここで我々は、『(株)オーネストがJASMINの会員であること』、『JASMIN全体として多数のCENTUM構築要員を用意していること』、『その総力をあげて対応できること』、を強くアピールし、結果的に客先に納得していただいた。

プロジェクトの実行段階においてもJASMIN会員各社に支援していただき、1年後に問題なく完成した。
この大型案件の受注においては、JASMINの総合力の提示が極めて有効にあったことと、実行時にJASMINのSEパワーのご支援を受けたことが受注及びプロジェクトの完成につながったと感謝している。
JASMINという組織がなければ某E社のこの大型案件の受注はできなかったかもしれない。
JASMINという組織の有難さを認識させられた案件であった。

04.要員不足の解消、ピークカットの達成

事例04-01:要員不足の苦境をJASMINの協力で乗り切れた

本件は、京都EIC(株)東京営業所の受注案件で、広島市にある某G社の中央監視システムを更新するものです。新規の監視システム自体は発注元が製作し、京都EIC(株)には既設PLCのMELSECへの置き換えに加えて既設盤の改造を依頼されていました。しかし、この時期、京都EIC(株)の盤設計者1名が病気の為に欠員となり、盤改造の設計と現場施工指示を行う者が不足したため、京都EIC(株)のみで遂行するならばお断りせざるを得ない状況でした。また、発注元が東京方面の大手工事会社である事から、協力先の施工品質や力量も考慮する必要が有りました。

そこで、アイベステクノ(株)に相談致しました所、見積前の現地調査の段階からご協力を頂ける事になりました。アイベステクノ(株)は、現場の広島への対応でも有利であり、心強く感じました。さらに、受注に際しては価格面でのご協力も頂戴しております。

本件の対象が商業施設の為、改造作業は何回かに分けて深夜に施工する必要が有り、ご担当の方には随分ご苦労をお掛け致しましたが、無事に完工する事が出来ました。本件は、JASMINでの交流によって、信頼できる協力先を知っている事で受注活動を積極的に行えた案件でした。

これ以前にも、アイベステクノ(株)には高知県四万十町の某H社での既設DCS盤改造で設計支援を頂いております。

事例04-02:要員不足と地域性の対応が解決できた

本案件は、InTouchの更新(バージョンアップ及び日報システム改造)及び安川電機製PLC(GL60S2)をオムロンPLC(CS1G)に置き換える案件であった。しかし、この当時、アイベステクノ(株)は多くのオーダーを受注しており、担当者の社内調整がつかない状態でした。また客先は大手エンジニアリング会社であり高い品質を求められていました。

そこで、SCADA・PLCともに経験豊富な(株)オーネストに御協力をお願いしました。本案件の客先は九州であり、地元の(株)オーネストに対応頂くことでJASMINが持つ地域性を生かせた案件となりました。

05.地域性の活用

事例05-01:地域性を生かした「現地対応」ができ、客先に喜ばれた

これまでは、アイベステクノ(株)の同じ社員が同様のオーダーを担当していましたが、今回設計者が他のオーダーも抱えており現地対応が出来なくなった為、(株)関東エルエンジニアリングにご協力をお願いした。

当初試運転担当者が変わることを客先担当者に懸念されたが、JASMINの会員で有ることを説明し了解いただいた。

ハード作成・ソフト設計・客先立会いまでをアイベステクノ(株)が行い、I/Oチェック・試運転等現地作業を(株)関東エルエンジニアリングに行って頂きました。結果的には客先より「次回も現地対応を関東方面は地域性のある(株)関東エルエンジニアリングにお願いしてほしい。」と言っていただきました。

(株)関東エルエンジニアリングには、約30日間の長期工程を調整いただき大変感謝しております。

現在進行中の某I社関東方面のオーダーも同様に、客先立会いまでをアイベステクノ(株)が担当し試運転を(株)関東エルエンジニアリングに依頼しております。

事例05-02:地域性の問題で失注した

本案件は、結果的に失注したケースである。

北陸にある某J社の案件で、もともとそのシステムは南九州で(株)オーネストが某J社に対して受注に成功し、納入し稼働している案件であった。

北陸の工場も同様のことを行うことになり、南九州側から北陸側に(株)オーネストが紹介され、(株)オーネストに引き合いがきたものである。

価格は安く実績もあり、(株)オーネストが最有力候補であった。ただ最後に問題になったのは、メンテナンスの問題である。「九州は遠隔地であり、何か起こったときにすぐ来れない」というのが彼らの最大のネックであった。

当時は、まだP・Fオートメーション(株)がJASMINに参画しておられず、京都EIC(株)と京都からのメンテナンスで対応しますということを提案したものの、結果的に納得してもらえなかった。

もし富山のP・Fオートメーション(株)が当時JASMINに参画していれば、受注できた可能性が大きい。やはり、メンテナンス能力についてはJASMINの地域性を活用した方がどうしても有利なため、もし九州の案件であれば、(株)オーネストの地の利を有効活用していただければと思っている。

06.スキル・エンジニアリング能力の向上

事例06-01:JASMINの受注を受けることで他社の技術が学べた

JASMINを活用した共同受注を経験し、アイベステクノ(株)の品質の高いラダープログラムや設計資料に触れることが出来、他社の優れているところ、自社の至らないところ等に気付くことが出来た事が良かったです。また、営業活動に時間や経費を掛けずに新規案件の受注をさせて頂けたことも、JASMINの強みと改めて認識しました。今後は、共同受注の増加を目指し、JASMINのパートナーシップを念頭に置いた営業活動を行って参ります。

事例06-02:JASMINの受注を受けることで他社の技術が学べた

アイベステクノ(株)のご対応が早く、そして明確であり、順調に作業を進める事ができました。JASMINのネットワークを活用する事で普段お付き合いのないお客様(業種)の仕事をさせて頂き、良い経験を得る事ができました。

事例06-03:相互に得意分野を教育し合い、JASMIN全体の対応力の拡大、スキルアップを図っている

日程 セミナー内容 主催会社
令和1年
(2019) 
6/3~6/4 j-SCADA営業者向けセミナー 京都EIC(株)
6/4~6/5 j-SCADA技術者向けセミナー 京都EIC(株)
平成28年
(2016) 
6/16~6/17 中堅クラスSIエンジニアリングセミナー (株)オーネスト
2/5~2/6 SCADAセミナー(Plant Data Site,Kepware,MASCOT,S-System) JASMIN各社
平成27年
(2015) 
8/7~8/8 中堅クラスSIエンジニアリングセミナー (株)オーネスト
4/24~4/25 JASMIN経営幹部 SIビジネス討議 (株)オーネスト
平成26年
(2014)
4/10~4/11 PLC計装用 HMIセミナー(MASCOT,S-System) (株)オーネスト
京都EIC(株)
平成25年
(2013)
7/12 盤ハード見積もり・板金塗装・インバータ,サーボ研修 アイベステクノ(株)
平成24年
  (2012)   
11/27~11/28 フィールド機器及びGlass Brain(S-System)教育 京都EIC(株)
11/21~11/22 CENTUM教育 (株)オーネスト
6/15~6/16 SIエンジニアリングセミナー (株)オーネスト
5/30~5/31 アズビルDCS教育 京都EIC(株)